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心の声と向き合う/CASA FLINE director 石井瑛真

セレクトした本 レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』
THEME 「余」

世界を取り巻いた感染症によって、経済や生活がスローダウンし、急ぎすぎていた毎日や、過密になっていた都市に、ひとときの「余白」が生まれました。人との適切な距離を保つ、何もないところに美を見出す、ということは、古くからの日本人の美学でもあります。少し立ち止まって「余裕」を持つ。多くを求めず「余韻」を楽しむ。これからの生き方に向けて、「余白」の美を考えます。
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』05
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』04
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』02
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』01
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』03
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』05
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』04
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』02
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』01
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』03

 

2020年春、強制終了ボタンを押されたかのようにガラっと生活スタイルがかわり、知らず知らずのうちに心と体が離れ離れになっていたことにやっと気がついた方が多かったと思います。そして自分とそれ以外のすべての物事の間にどれくらいのスペースが必要だったのか?もっと自分を理解してあげたくなったのではないでしょうか。

心と向き合いたくなったときわたしは読書をします。本はいつも気づきを与えてくれるのです。

その中でも大切にしている一冊を紹介します。

 

センス・オブ・ワンダーとは著者レイチェルの言葉によると「神秘や不思議さに目を見はる感性」のこと。

地球はなぜこんなにも神秘的なのか?小さな頃からそんなことばかりを考え、目には見えないものの力を信じていました。その力をたしかめるように今ものづくりをしています。

大人になるにつれ忘れてしまいがちだけれど、幼少期に大切にしていたことや守り抜きたかった想いのなかに心に向きあうヒントが隠れていた、というのはよくある話。

 

猛スピードで駆け抜ける日々。流れてくる情報をキャッチするのに精一杯でテーブルの上に広がっていることが世界の全てだと思ってしまうこともありますよね。

けれど本当に大切にするべきなのは、他人との距離ではなく自分の心と体の距離を縮め一つにしてあげること。知るべきはSNSの情報だけではなく心が何に感動し何を愛しく思うのかということ。

答えはいつも自分自身の中にあるのだとこの本は教えてくれます。

あなただけが大切にしていた「センスオブワンダー」と向き合えたとき価値観のアップグレードが完了しているでしょう。きっとこの本が心の声を聞くきっかけをくれます。

 

 

石井瑛真

神奈川県出身。販売員からデザイナーに転身しCASA FLINE クリエイティブディレクターに就任。Ethical fashion designerとして人と地球に優しいものづくりを行なっている。

Instagram:@akemi_ishii_