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Less is beauty
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心が伝わる手あて。/みたて 西山美華
西山さん一家が住むのは、現代の町家のような家。みたてのお店からもほど近く、敷地の植栽の世話をしてもらいたいとのお声がかかって、4年前から住み始めました。
全面ガラス張りの壁面が多く、中庭でゆるやかに他の家とつながっているため、とてもオープンで風通しのいい集合住宅になっています。
「住人のみなさんとは、朝起きて中庭でおはようと挨拶したり、ご飯をつくって呼んだりと、家族のようなフラットな関係です。最初は四方八方ガラス張りで不安でしたが、だんだんとこの家が自分をオープンにしてくれているような気がします」
庭で育てたハーブやお花を、部屋に生けたり、料理やお菓子に使ったり。大好きな植物を自然に生活へと取り込んでいる美華さん。仕事でも、家でも、常に植物とともにある暮らしを送っています。
「庭で摘んできたハーブをお白湯に入れて飲むのが、朝一番のリフレッシュ。息子と夫の朝ごはんをつくって、お昼前に敷地内のお庭の手入れをして、お昼を食べたら仕事をして。週末には、ハーブや庭に成った実を使って、お菓子を作ったりします」
そんな美華さんの暮らしに最近、夜のルーティーンが加わりました。寝る前に息子さんとお互いにするオイルマッサージです。
「少し前自分がしんどかったときに、ふと母が背中をマッサージしてくれたんです。気持ちがゆるんで、涙が止まらなくなりました。それで、息子にもやってあげようって。手って、不思議な力を持っているんだなあと感じました。『イタイイタイの飛んでいけって』って手で覆ってあげると痛くなくなるのも、本当だったんですね」
安心や愛情を伝える「お手当て」。それは、植物をさわる時や自分をいたわるスキンケアにも通じると言います。
「植物は言葉を話せないので手でさわって具合をたしかめます。人間の体も植物もおなじ『自然』。スキンケアをするときにも、肌に『ありがとう』と声をかけるように、優しく手でいたわります。SENNのウォーターオイルバランサーは、手で顔を覆うように馴染ませて香りを楽しんでいます」
何をするにも必要な「手」を、言葉にならない感情の媒介として捉え直す。言葉を発せない植物との関係、身近な誰かとの関係、そして自分との関係を、丁寧に紡ぐための、ひとつのヒントとなりそうです。
<PROFILE>
西山美華
10年間花屋に勤めたのち、2013年4月に京都市北区に夫と共に花屋「みたて」をオープン。2019年5月に同じ場所でリニューアルオープンし、現在に至る。雑誌『&Premium』にて、「花屋〈みたて〉に習う、植物と歳時記 折々に見立てる京の暮らし」を連載中。店のオープンと同じ時期に出産し、一児の母でもある。
Instagram:@nishiyamamica