熊本の泰勝寺跡をアトリエとして、料理教室や料理本の執筆をされている、細川さんの料理のルーツは、イタリア。20代でイタリアに渡り、レストランから普通の家庭のキッチンまで、いろんなところで料理を学ばれたそう。

「イタリアに行って感動したのは、この人たちは塩と油だけで、なんでも美味しくしてしまうんだ、ということ。シンプルだからこそ、素材の旨味がうまく引き出されるんです。」

必要最低限のものを過不足なく補うことで、素材そのものの良さを引き出す。

それは、スキンケアへの考え方にも通じています。

「“食べる美容”とも言いますが、いつも人一倍野菜を食べているので、お肌も健康なんです。だから、スキンケアはごく簡単に。乾燥しやすいので、保湿だけは補っています」

だからこそ、SENNの「水と油」だけのシンプルな処方が、お肌に合ったのかもしれません。

SENNが目指している「減らす美容で、肌本来の美しさを引き出す」という志向とも繋がっています。

「とにかくシンプルなのが私にとっても合ってるんです。朝はSENNのみ、夜は乾燥が気になるときにはオイルをプラスしたり。香りも自然で心地良くて。

スキンケアはみなさんそれぞれのこだわりやお考えがあると思うので、普段は自分が使っているものを紹介することはないのですが、思わずみなさんにおすすめしましたね。」

料理や旅行は楽しみでもあるけれど、常に頭と心を精一杯動かすのでエネルギーを使います。

何も考えずに過ごす”余白の時間”には、「映画を見る」こと、そして、「草取りをする」ことで息抜きをしています。

「フランスやイタリア映画が好き。かなり重たい映画もよく見ます。あとは、草取りも、私にとって瞑想みたいなもの。特に春や秋の夜の草むしりは気持ちがいいんです。

自分をいたわるよりは、誰かを招いたり招かれたりして、一緒に料理をし、みなで食卓を囲む時間を大切にしたい。それが私にとって何よりも幸せな時間です。だからこそ、ケアは極力シンプルでエッセンシャルにしたいと思っています。」

＜PROFILE＞

細川亜衣 

1972年生まれ。大学卒業後にイタリアに渡り、帰国後、東京で料理教室を主宰する傍ら料理家として各メディアで活動。2009年より熊本在住、国内外で料理教室や料理会を行っている。著書に『食記帖』『野菜』『朝食の本』など。新刊『料理集』を年内に刊行予定。

Instagram： @hosokawaai