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Less is beauty
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禅と香りで心に耳を傾ける / 京都 臨済宗妙心寺・春光院
それは、自分に出会う香り。
香りに包まれて
ふと奥深くにしまいこんでいた自分に気づく。
香りを聞くように
心と身体の声にただ耳をすませる。
そして、本来の感覚を取り戻していく。
新しい自分が目覚めるように
まっさらな自分へのリトリート。
よく晴れた秋の京都。妙心寺の広い境内の真ん中にある春光院には、澄んだ空気と静かな時間が流れています。
京都を拠点に、ファッションデザインや写真など様々な分野で活躍される方々数名をお招きし、十分な換気と対策をした上で少人数での開催となりました。
はじめのプログラムは、「お茶」。茶席主人として、春光院の副住職である川上全龍さんに、禅とお茶の文化についてお話しいただきながら、それぞれのお手元でもお茶を淹れていきます。
お茶は、現代における茶文化再定義するブランド「EN TEA」による、心を落ち着ける「月茶」。お茶に含まれるテアニンという鎮静作用のある成分を最大限に引き出すため、品種・栽培・製茶・抽出を工夫されています。
瞑想や香道向け、気持ちを鎮め感覚を研ぎ澄ますためのお茶として、特別にご用意いただきました。今回は、カフェインの抽出をできる限り抑えるため、水出しでお愉しみいただきます。
茶器は、京都・宇治で約400年前に始まった「朝日焼」より河濱清器。先代から継承する持ち手のない急須「宝瓶(ほうひん)」は、丁寧に開けられた注ぎ口の穴によって、お茶のうまみを引き出します。
「禅とお茶には昔から深いつながりがあります。禅の修行では、身体を落ち着けるだけでなく、自分をじっくりと観察していきます。そのときに、お茶に含まれる、覚醒作用のあるカフェインと、鎮静作用のあるテアニンのバランスが、感度を高めてくれるのです。
こうやってお茶が抽出される間、なにもしない余白の時間というのは、自分が今なにを感じているんだろうということに気づける貴重な時間ですよね」(川上さん)
抽出の余白とお茶の香りを楽しんだ後は、2つ目のプログラムの、「スキンケアメディテーション」に移っていきます。
SENNウォーターオイルバランサーを使って、余白のある香りを楽しみながら行う瞑想です。インストラクターは、京都を拠点にヨガや瞑想を教えるAOさん。お寺の周りの自然の音や秋の空気を感じながら、縁側に並んで座禅を組みました。
心が落ち着けられ、感覚が研ぎ澄まされたところで、最後のプログラム、「聞香」へ。
講師としてお迎えしたのは、SENNの香りを作っていただいた調香師である沙里さん。
700年前、室町時代にはじまったとされる「聞香」は、 心を香木の香りに傾け、文字通り香りを聞き、鑑賞する日本古来の芸道。 静かに香りに集中し、呼吸を合わせることで、 自分の存在に気づいていきます。
今回は、インテリア・アロマ・インセンスブランド「東京香堂」の“白檀”と“沈香”の香木、オリジナルでsariさんにご用意いただいた“クロモジ”と“アカマツ”の香木、それら4つの香りを、聞き分けていきます。
「香りは、嗅ぐではなく、“聞く”という言葉を使います。香りの声を聞くことで、自分の心の声を聞いていくという意味でもあると思っています。
何度か聞いていると、ぼやっとしていた香りの中の軸が、見えてくることがあります。この会が終わっても、その微細な感覚で身の回りの空気の香りを聞くことができたら、日常が豊かになりますよね」(sariさん)
自分自身の心と身体の声を聞き、向き合い、新たな自分に気づく。 日々、忙しい生活の中で置き去りにしていた自分の身体感覚を、改めて見直し、大事にしたいと思える、贅沢な時間でした。
春光院
臨済宗妙心寺派・大本山妙心寺の塔頭寺院。坐禅や茶道などの体験ができる。副住職・川上全龍さんは、世界のトップエリートたちに「禅」を教える、マインドフルネス講師として活躍する。