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空の色、自分の色。 安藤由香

作陶家
2021年秋分発売のお香。その香立てを作ってくださっているのは、何色とも表し難い美しい色の作品が特徴の​​陶芸作家、安藤由香さんです。色のインスピレーションや、自分の中の答えを問い続けることについて、伺いました。
空の色、自分の色。 安藤由香00
空の色、自分の色。 安藤由香01
空の色、自分の色。 安藤由香02
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空の色、自分の色。 安藤由香06

この4月に、兵庫県の丹波篠山という山あいの城下町へアトリエを移しました。丹波焼をはじめ、工芸も盛んで、自然に囲まれた静かな場所です。

 

20代前半の頃は、今とは真逆の生活をしていました。アメリカへ留学し、そのまま就職して、毎日バリバリ働いては、稼いだお金をブランド品につぎ込むような日々。その虚しさに気づき始めた頃、地元兵庫への里帰りで丹波焼に出会い、衝動的に陶芸家になることを決めました。

 

ただ、弟子入り修行後、作品を作り始めてからも、自分が本当に作りたいものが分からず、白や黒の器ばかり作っていました。もやもやとした中で、一度陶芸から離れて、何者でもない時間を作ってみようと、半年間デンマークに行くことに。

 

デンマークでは、工芸の学校に行きながらも、自然に囲まれてのびのびと自由に過ごしました。そんな中、偶然あった陶芸の授業で、そこにあった釉薬で空色の器を作ったんです。色を使うのは初めてだったのですが、その時気づいたんです。素直に、この色好きかも、と。

 

 

 

それまでは、常に外からの評価を軸に生きていました。小さい頃から、ゲーム攻略の感覚でテストで高い点数を取ることばかり考えていたり。アメリカではキャリアアップを目指して、みんなが憧れるブランド物を持って。陶芸修行中も、自由さはあったものの、師匠からの評価に頼っていた部分もありました。

 

でも、作家として陶芸に向き合うということは、永遠に内側での自問自答なのです。

 

自分は、どういう形をつくりたいのか。

自分は、どんな色が好きなのか。

 

デンマークで、雄大な自然に触れ、何者でもない自分になったからこそ、ふとその答えに気づけたのかもしれません。

 

 

 

いま、私の作品は、空や海など自然の色がインスピレーションになっています。

自然の色は、ひとつの色の中にも、いろんな色が混ざりあっています。空の色も水色の中に薄いオレンジやピンクがあったり、暗闇の黒にも濃淡があります。

 

それと同じように、自分の中の答えは、曖昧ではっきりとせず、ひとつとは限りません。

いつもいろんな自分が混在していて、時によって移り変わる。それは、ごく自然なこと。

 

外からの評価は、どうしても白黒はっきりしてしまいます。与えられた役割や他人から見た肩書が、嫌になることもあるかもしれません。あるいは、自分らしさを探し続けて、疲れてしまうこともあると思います。

 

そんな時、わたしは、ただ空を仰いだり、ただ海を眺めるような、何でもない時間をつくります。

自分を解放して、曖昧なゆらぎに身を任せる、それだけの時間。

 

そして、この香立てで香りを愉しむことも、

そんな時間のひとつになれば嬉しく思います。

 

 

<PROFILE>

安藤由香

1982 大阪府大阪市生まれ

2005 カリフォルニア州立大学ロングビーチ校経済学部 卒業

2009 市野雅彦氏に師事

2012 デンマークへ渡る

2013    独立

 

兵庫県丹波篠山市にて活動

Instagram:@yukaando