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自分の足元の大地を見つめ、根っこを知る/ 行方ひさこ

ブランディングディレクター
SENN journal 「BOOKS」のコーナーで選書をいただいた、ブランディングディレクターの行方ひさこさん。毎月のように様々な日本全国の地域に足を運び、メディアやSNSで発信したり、ブランディングのお仕事をされています。もともと「真逆のファッションの仕事をしていた」と話す行方さんが、どのように変わっていったのか、その変化を包み隠さずお話しくださいました。

最近、地域や工芸のお仕事をご依頼されることが急に増えました。

そういうイメージを持ってくださっている方も増えて、地域に関するインタビューをいただいたり。

 

でも数年前まで、私は最新の海外トレンドを追うようなファッションの仕事をしていたんです。

東京生まれ東京育ちで、東京が日本の最前線だ、と思いこんで。

 

でもある時それは大きな間違いだな、ということに気がつきました。

東京は、日本全国、そして世界各地のいいものを集めた、いわば「セレクトショップ」。

いいなあと思う器や、食材は、いろいろな地域にルーツがあって、それがどういう想いでつくられたものなのかという「根っこ」を残して引っ張ってきてしまっていることも多い。

 

そのことに違和感を覚え、一度立ち止まってお仕事を減らして、自分の足でいろんな地域に行こうと決めたんです。

 

でも、東京にしかいなかった私は、どこの地域にもコネもツテもなく、最初は本当にひとつひとつ糸をたぐり寄せるように手探りでした。

器作家さんの展示会に行って、「窯元に遊びに行かせてください!」と言って、(相手方はリップサービスだと思っていたでしょうが)本当に次の月には訪ねていったり。

 

そうやって2020年までに仕事になっていったらいいなと思って自分の意志でいろんな地域に行き続けていました。

もちろん心は豊かになりますが、すぐに仕事に結びつくわけでもなく、少し悩んだ時期もありました。

これは、いつまで続けれるんだろうと。

 

 

そうしたら、2020年思いもよらないきっかけで、一気にサステナビリティや地域のことが見直される波がきました。

 

両親がエシカルでオーガニックな生活をする人だったので、幼いころから大きく影響を受けていました。20代のころはスピリチュアルな世界にどっぷりはまっていたりもしました。

最近は、瞑想をはじめる友人も増えたり、オーガニックなお店も増えて、こうやって広まるんだなあと実感するとともに、すこし危機も感じています。

 

それらが、「ファッション」になることで、素敵なデザインの物が増えたり、なんだか怪しいと思われなくなったりすることはとてもいいことだと思います。

 

でも、その「根っこ」が失われて、一過性のトレンドにはなってほしくない。

 

 

前は、「地に足をつけて」っていう言葉が大嫌いだったんです。

いつも目線は未来を追っていたかったし、海外に向いていたから。

でも、自分が足をつけるべき「地」を知らなかった、っていうことに気づいたとき、
自分が踏んでいるであろう大地が一体何でできているのか、
その「根っこ」がなくなってしまう前に、ちゃんと自分の目で見る、

 

私は、これからも、そこからはじめたいって思うんです。

 

 

>>行方さんの選書記事はこちらから

 

<PROFILE>

行方ひさこ / ブランディングディレクター

アパレルでのディレクターやデザイン、経営の経験を活かし、工芸や地方創生・食など幅広い分野で活動中。ニュートラルなマインドで、ブランドの本質を明確にしターゲットに届けるコミュニケーションの仕組みをつくっている。

Instagram:@hisakonamekata