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ひと枝に見る小さな自然を慈しむこと/花屋 みたて

花屋 みたて(京都・北区)
SENNが大切にしている、「余白」の表現としてのイメージビジュアルのために、山で採れたクロモジ、ヤマコウバシなどをあつらえてくださった、京都の花屋「みたて」。お花は市場から仕入れず、野山にいま咲いている露地もののみを取り扱うという、自然と共にあるお店です。自然を受け入れ、その中で美しさを見つけることについて、ご主人の西山隼人さんがお話しくださいました。
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「静」の中に「命」が宿っている。SENNには、そんな印象を抱きました。

冬の山の枯れ枝には、小さな蕾がついていて秘めている生命の強さを感じます。

美容成分としてSENNのウォーターオイルバランサーにも使われている「クロモジ」。冬のあいだ蕾をたずさえ、春に向かって小さな黄色い花を咲かせます。秋には実をつけたり、季節ごとに小さな変化をしていきます。

また、冬の間にもずっと葉を落とさない「ヤマコウバシ」も選びました。他の木がほとんど丸裸になる真冬にも、ヤマコウバシはずっと葉がしがみついているんです。そういうことは、山に行かないとわからないことですね。

 

普通、お花屋さんといえば、市場に買い付けに行って、一年中、色とりどりのお花を揃えていますが、みたてには、自然の野山からお花が集まってきています。ですから、冬になると華やかなお花がほとんどない時もあります。

少し寂しいですが、それが自然の静かな冬の姿。ないなりに、小さな蕾や葉を楽しみます。それに、春がより一層嬉しく感じられるんです。

 

これまでいくつかのお花屋さんで働いてきたのですが、不思議なことに、花屋にある花は山にはないし、山にある花は普通の花屋には並びません。
いつの間にか当たり前になってしまっていた不自然な商売に違和感を覚え、なんのツテもないところから自分で山に入って、山野草を育てている方や、山採りをしている方々から山のことをたくさん教えてもらいました。

 

でも、ある意味では楽になりました。 いま山にあるものでつくるしかないので、“5000円で赤い花束を作ってください”と言われてもなかなか難しいのです。

いま咲いているものの中で一番いいものを、誂えるしかない。お客さんでも僕でもなくて、自然がその日どんな花束になるかを決めるわけです。

 

最近、懐石料理を習っているのですが、自然の旬のものを味わうという点で、お花と通じるものがあるなと感じます。たけのこはある時期しか出さなかったり、同じ食材でも季節で調理法を変えたり。

お花も同じで、毎日の季節の移ろいで、選ぶお花が変わってきたり、生け方が変わったり、微妙な変化があります。だから、上手に生けるかどうかよりも、その素材を手で触って感じることを大切にしています。

 

もうひとつ、同じ料理でもお皿が違うと印象が大きく変わるように、飾る空間の余白も大事です。もし、お花を飾りたいと思っている方がいたら、部屋のどこかに「床の間」のような場所をつくってあげるといいと思います。 その場所だけでも毎日掃除をして、場を清めてからお花を飾る。そういう意識が、心にも余白を与えてくれます。

みたてのお店も、もともと森のようにたくさん植物が置いてありましたが、去年、ひと枝ひと枝に向き合える空間に一新しました。

 

はじめに紹介した「クロモジ」の、一年を通した変化は、決して華々しくはありません。ですが、ひと枝ずつ丁寧に向き合うと、そんな微細な変化に気づくことができます。

あるがままの自然と生きるという価値観。 自然の中の何気ない変化を慈しむ感性。

そういったものが見直され始めている時代に、少しでもその一役を担うことができたらと、そんな思いで花屋をやっています。

 

 

 

 

花屋 みたて

植物を通した季節の楽しみ方を提案する花屋。ものを本来のあるべき姿ではなく、別のものに「見立て」、新しい価値を見いだす。京都市北区の町屋の一角にお店を構える。

住所:京都市北区紫竹下竹殿町41
営業日:金曜・土曜(予約制)
営業時間:12:00〜17:00
公式サイト hanaya-mitate.com
Instagram  @mitate_hanaya