CART IS EMPTY
カートに商品が入っておりません
Less is beauty
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重ねる光と影 / monk 今井義浩
世界有数のアートブック専門パブリッシャー「PHAIDON」より、全世界に向けた英語での出版。料理や食の本では、デンマーク「Noma」のブックなどを手掛けている出版社です。
まるで本当にそこに陽が差しているかのような、やわらかな木漏れ日が、本を包みます。ひらいてまず目に入るのは、今井さんの高校時代からのご友人でもある、写真家・柳詰有香さんによる美しい写真たち。その合間に、monkで起こる様々な出来事を描いた静かなエッセイや、素材を生かしたシンプルなレシピが、今井さんの言葉で語られます。
ページをめくるたび、monkがなぜあれだけ特別な存在なのか、ということへの納得感が深まっていきます。納得がいくまで必死に探し回った物件、毎朝土を踏み自然に敬意を払いながら収穫する野菜、日々向き合いつづける料理と薪火。
中盤にある「The Circle,The Sticker,And The Professor」というタイトルの、monkで起こった小さな奇跡の小話で、静かに確信しました。
「Only Love Brings Love」
ひとつひとつに愛情と魂がこもった、ただならぬ日々の積み重ねが、monkに世界中の人々を引き寄せる不思議な引力になっているのだろう、と。
自分を生かしてくれている目の前のものに、きちんと向き合い、感謝し、誠実でいられているだろうか。日々向き合いつづける今井さんの”禅問答”のような思索は、料理に限らず、どんなものごとにも通じるように思います。
monkで起こる奇跡が、哲学の道の木漏れ日のように、影とともに静かに光る、美しい1冊です。
<著者プロフィール>
今井義浩
1982年茨城県生まれ。エンボカ京都シェフを経て、料理写真集”CIRCLE”を出版。その後フリーランスの料理人として旅をしながら料理を作る。2015年末、京都にて自店 ”monk” をオープン。2021年、PHAIDON社より料理写真集『monk: Light and Shadow on the Philosopher’s Path』を出版。
Instagram:@yoshihiroimai