“気持ちが満たされていること”

“日常の中に感じることのできるささいな幸せ”

日々過ごしている中で、ちょっとした一手間や、丁寧な心がけ、誰かのためを想ってしたことが、喜びや笑顔となってかえってくる。心が潤うような、情景。

そんなイメージにぴったりの書籍が、イノダアキオさんの『コーヒーがおいしい理由』です。

京都の老舗喫茶チェーン、イノダコーヒの三条店で気持ちのいい時間を過ごした帰り際、偶然レジで見かけたのがこの本との出会いでした。

イノダコーヒ創業者の甥で、創業当時からカウンターに立っていたかつての名物店長・イノダアキオさんが、なぜみんなに愛されていたのか。日々なにを心がけていたのか。

「大事なんは、技術よりも、気持ち」

「思いやりをもって、ちょっと手をかけてやる」

スキンケアや料理などの日常や、私の仕事であるヘアカットにも通じます。

“わたしの体よく頑張った。お疲れ様。ゆるんでいいよ”

と、自分を愛でながらスキンケアをしたりマッサージをすると、より肌に浸透していく気がします。　

料理をする時やコーヒーを淹れる時間は、いまの自分の体や心の状態と向き合うことができます。

“ヒト”にしかできない思いやりの気持ちや行動が、よりその”コトやモノ”を豊かにし、心を潤す。

美容師の仕事においても、人生においても、大切にしていきたいことです。

＜PROFILE＞

京里

ore(オール)代表・美容師

大阪、東京での経験を経て、2020年９月京都にプライベートヘアサロンをオープン。

Instagram：@kyori1203