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あることの貧しさ、ないことの豊かさ / iori

Deyan Sudjic 『John Pawson Works』
テーマ「潤」
ふとページをめくって出会った、ある一節が、乾いた心を潤してくれることがある。小さな泉ような、砂漠のオアシスのような、本棚の隅に置いてときどき読み返したくなる一冊。
あることの貧しさ、ないことの豊かさ / iori01
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あることの貧しさ、ないことの豊かさ / iori04
あることの貧しさ、ないことの豊かさ / iori05
あることの貧しさ、ないことの豊かさ / iori06

多角的に熟考された作品を目にした時の感動は、

砂漠に浸潤する一滴の雫のように純真無垢なものだ。

 

日常の中で自身の審美眼を磨くことを意識するようになって早や数年。

内包する物欲と争いながら、少しずつ着実に美の本質に近づきつつあると思いたいが底はまだまだ見えない。

また人間は不完全で過ちの多い生き物であり、とりわけ自分は未熟者。

外的要因に翻弄され、本質を失念し、彷徨うことが多々ある。

 

そんな時に読み返す一冊が「John Pawson Works」

John Pawsonによって手掛けられた静謐な空間の数々が、混線した思考を解きほぐすようにリセットしてくれる。

 

John Pawsonは建築、デザインにおけるミニマリズムの第一人者のひとり。

彼の作品は構成数が限りなく少なく、形状、色彩、質感はよく吟味され、徹底した美への追求を感じさせながらもどこか有機的で親しみを感じさせる。

そして意図的に設けられた多くの余白は、あることの貧しさ、ないことの豊かさを教えてくれる。

 

美しいとはなにか。

 

豊かとはなにか。

 

洗練とはなにか。

 

人によって好みが異なるように正解がない問ではあるが、

私にとってJohn Pawsonの作品はその一つの最適解であり

行動原理という歯車を回す潤滑油だと感じている。

 

<PROFILE>

iori
家具や雑貨、建築などライフスタイルを中心に主にTwitterにて情報を発信。仕事では商業施設やオフィス国内の著名なプロジェクトに携わっている。

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