はじめましての尾道へ移動。

坂道と石段と心肺能力の衰えを目一杯感じながらやってきた、LOG。

レセプションで迎えてくれたのは、

今回限定発売されたincense LOGの香り。

わたしは毎朝 SENNのお香を焚くのですが、

今回限定発売されたこの「再生と循環」の香りが素晴らしく好きです。

尾道で育った出荷できない規格外レモンを買い取り、皮から抽出した精油から使用しているそう。

菅原敏さんの詩も同封されているから、より深く世界観に浸れます。

photo by hisako 

LOGができるまでの試作品や模型が展示されたギャラリーでこの場所の成り立ちやこれからを聴いていたら、ものを作るということは、こういうことよねと。

壁の色1つ取ってみても、同じ素材にいろいろ混ぜて塗って話し合って検討してトライ&エラー。

動かなくなる前に、わたしももっと頭を使おう。

photo by hisako 

夕食は、ごくシンプルな調理で素材の味が引き出された、滋味深いお料理。

季節のお野菜とお魚の鍋で、身体の中から温まる。

盛りこまれた豪華さではなく、究極のシンプルに宿る贅沢さ。

photo by hisako 

夜は、LUCAさんのライブと朗読。

普段あまり音楽ライブとかに行かない私ですが、

LUCAさんの歌声は、何か特別な力を感じて驚きの体験でした。

身体の中の細胞と細胞が共鳴するような深い歌声にゆられて

いつのまにか、呼吸が深くなっていた！

その後続いて、ろうそくの火を囲みながらの瞑想。

瞑想の初めに、耳を押さえながら自分の声を「んー」と出す

蜂の音の呼吸法をしていると、LUCAさんのひとりの細胞の振動が

今度は参加しているみなさんの振動へ気持ちよく響いて。

そうして暗い中ゆっくりと深い呼吸で頭をからっぽにしていくと

自然と涙が流れてた。

わたしは、自分で自分をストレスを感じづらい人にしているんだと思う。

「ストレスとか全然ないですー。」

なんて強がりっていうか、心を鈍らせているというか。

まぁ、若い時はそうしないと壊れちゃいそうだったんだから仕方ないよね。

幼稚園のころから人前では泣きたくない派ですが、

暗かったし流れてきちゃうんだもん、わたしのせいじゃない。笑

photo by hisako

迎えた冬至の朝。

瀬戸内海の島々の向こうから昇る朝日を見に、屋上へ。

ほんのり赤く染まった靄が美しかった。

パワフルな冬至の朝日を浴びながら、

歌姫LUCAさんの美しいハーモニーをもう一度。

朝食のパンケーキも、しっとりふんわりで

素材の甘みとチーズやバターの塩味が口の中で溶ける…

パンケーキに興味のない私もこれには唸る。

すべてを通して心に染み入る体験で、自然と素直な自分に戻っていた。

特別な冬至の日を迎えられました。

＜PROFILE＞

行方ひさこ

ブランディングディレクター。ブランドの本質を明らかにする問いを立てながら、一貫したコンセプトワークを行い、「個性＝らしさ」を引き出しブランドの価値を創り上げる。

@hisakonamekata