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Less is beauty
カートに商品が入っておりません
国際薬膳師が語る、オールインワンと「減らす美容」 / 有田千幸
「社会人になって初めての仕事は、台湾での客室乗務員でした。最終的に9年間務め、そこで学んだ健康への向き合い方とか、朝ご飯とか、言語などが今の私に影響を与えていると思います。」
「台湾の人って、朝ご飯をめちゃくちゃ大事にするんです。朝食べてなかったら、仕事の前にとりあえず朝ご飯食べなさい、みたいな感じで。
私も客室乗務員として働いていた当時、朝フライトに出かける前、すれ違った先輩に『おはよう』と声をかけると、『朝ご飯食べた?』という応えがよく返ってきました。(笑)
『まだ食べてない』と答えようものなら、徐にバッグから『はい食べなさい!』って肉まんとかが出てきて、『そこ座って食べて!』と言われるくらい、朝ご飯をすごく大事にしていて。
台湾人が元気でエネルギッシュな理由って、もしかしたらそういう朝ごはんを大切にする、きちんと⻝べるというところにあるんじゃないかなと思うようになり、気づいたら私にもいつかみんなを元気にする朝ごはん屋さんになりたいというような気持ちが生まれていました。
そしてちょうど2年前の夏、朝ごはん屋さんのポップアップをしませんか、とお声がけいただき始めたのが今の朝ごはん屋さんに繋がっています。」
「『私がどういう生き方をしたいか』ということを最近考えたことがあるんですけど、私は身軽に生きたいなって、過去とかを思い出しながら思ったんですね。
中学卒業後すぐに日本を離れ、社会人になってからは客室乗務員として勤務していました。移動三昧の日々だったので最終的には、スーツケース大きいの一つ、小さいの一つに全て持ち物を詰め込み、あんまり自宅で寝泊まりすることもなく、流れ渡るような生活をしていました。
持ち物は最小限でしたが、それでも足りないって思ったことは特にありませんでした。」
「学生時代はニュージーランドに住んでいました。皆さん本当にシンプルで、ミニマルな生活をしている方が多く、私もそういう中で生きてきて、ニュージーランドと台湾をトータルすると16年くらい定住しないような生活を送ってきたので、『シンプルに生きる』ということが私のデフォルトになっています。
なので、物がありすぎると結構それが苦しいと感じてしまいます。本当は色々使いこなせたり着こなせたりした方が良いのかなって思うこともかなりあったんですけど、でも私はシンプルで生きたいんだって、やっと最近自信を持って言えるようになりました。」
− SENN(とはいえ、日本に住んでいると良いものがたくさんあって、特に女性なら尚更美容も服もですけど、欲しくなることってありますよね。そんな時に、なにか意識されることってありますか?)
「好みのものを見かけると、『欲しい!これ買おう!』って手が伸びるんですけど、待てよ、似たようなもの持ってないかとか、本当にこれは長く使い続けたいものかとか、あとは例えば壊れてしまった時に、それを修理してでも使いたいかということを考えるようにしてます。そうしたら冷静になれ、衝動買いはあまりなくなったような気がします。」
「元々、美容もシンプルでありたいという気持ちが強いので、オールインワンを好んで使っていました。オールインワンでなくとも2ステップで済むものとか、スキンケアに限らず、ヘアプロダクトとか洗顔とかも、できれば1本で済むものが心地良いなと感じています。
やっぱり洗面台もスッキリしますし、旅行の時とかあれもこれも持って行こうってならずに、これ1本となると楽で良いですよね。」
「スキンケアを買うときは、必ず箱の後ろを見て、何でできているんだろうということを確認します。スキンケアに限らず食品に関しても同様で、何でできているのか、『知らない名前がたくさんだな、じゃやめておこうかな』『こっちは知っている名前が多いな』と思ったらそれを選ぶとか、そういうのが癖になっていますね。」
「今までのオールインワンって、時短で助かるとか、1つで便利だよねというイメージが先行していることが多いと思うんですけど、とはいえ効果も大切ですよね。
じゃ、効果を出すにはどうすれば良いか、物はもうできてしまっているわけだから、私の使い方でどうにかすることってできないかなって、色々試して使うようになりました。」
「SENNのプロダクト(オイル)もそうなんですけど、使う回数とか使う量とか、あとは馴染ませ方によって、私は肌の効果実感が変わったんですね。
普段私、娘とお風呂に入るんですけど、お風呂上がりはいつもバタバタ。髪の毛乾かしたり拭いたり、着替えさせたりというのがあるので、自分のことはどうしても後回しになりがちなんですけど、そこで私は待たずに『ちょっと待ってね』とか言いながら、肌に膜を一旦つくるようなイメージで先にオイルを1滴つけ、娘を仕上げた後に、もうちょっと丁寧に2分くらいかけてしっかり馴染ませるようにしたら、一回つけるよりも馴染みがよかったというか、効果を感じられたと思っています。
夏の時期、ずっと日差しを浴びてしまった日とかは、寝る前にもう一度だけ1,2滴垂らして肌に馴染ませるようにすると、朝のしっとり感が違うなと私は感じました。」
「私はどんなオールインワンも、1回のケアだけで良いわけじゃないなと思っていて、どんなにすばらしいオールインワンでも、1回だけよりも、肌の状態に合わせ丁寧に何度かに分けて使ったほうが効果があると感じています。なので、今回の(SENNの)スキンケアもそういうことを心がけて使ってみました。
あとは、私バッグが小さいんですけどそれにも入るコンパクトさなので、持ち歩き、日中も必ず1回はメイクの上から保湿をするようにしました。それはずっと前からルーティンになっていて、やった時とやらない時で夜メイクを落とした時の肌の感触が、ザラザラかツルツルかくらい全然違うので、必ずするようにしています。」
「使い方は自分次第だと思います。
これはスキンケアだけじゃなくて、生活のいろんなところに考えが及ぶんじゃないかなと思っていて、たとえば食べ物に関しても似たような考えができます。自分の身体の声を聞いたりだとか、今の季節はこういうものを食べた方が良いとか。今日の自分と明日の自分ではコンディションが違いますし、今月と来月も違うだろうし、きっと先月だって違ったはずなんですよね。だから内側の自分に耳を傾け、必要なケアをしたり、身体が欲しているものを摂れる余裕があると良いですよね。でもそういう私も忙しいと呼吸することさえも忘れちゃいますからね。」
「オイルは初めて見たとき、正直これで1ヶ月もつのかな、本当かなって思ったんですけど、まずは無理せず使ってみようって思い始めました。1回の使用目安が5滴ということだったので、使い方としては最初に1滴使って、その後に2,3滴を丁寧につけて、乾燥が気になるときは寝る前にもう1滴つけるとか、なんとなく5滴を目安にしたら、この5滴を大事にしようと思い、丁寧なケアができるようになったんですよ。」
「7月の後半は日差しも強く、すごく暑くて、肌の状態も普段と比べると良くなかったので、より保湿を心がけるようにしていたら、4日分くらい足りなかったんですけど、それはこの季節ならではの肌の声を聞いた結果だと思っています。」
「使い始めてもう翌日の朝には、私は効果を実感しました。すごく肌が柔らかくて、Tゾーンもサラサラで、なんか良い感じっていうのが第一印象でした。
肌の調子が良くなることは、新しいものを使うとよくあるんですけど、それが持続するかは別の話。すごく肌の調子が良くなるものもあれば、途中から合わなくなってしまうものもあります。SENNのオイルに関しては、約1ヶ月間落ち着いて肌の調子も安定して使うことができました。」
「改めてシンプルケアって心地良いなって思ったのと同時に、シンプルケアを続けるためには、丁寧さ、ちょっとした努力も必要だなと思いました。
例えば日焼け止めをきちんと塗るとか、日差しが強い時は帽子を被るとか、火照っていたら冷やしてみるとか、ザラザラになったら角質や汚れを取ってあげるとか、スキンケアプラスα、日常的に気をつけないといけないこともあるなっていう風に思いました。」
「それは私がやっている料理にも通じていることがあると思っていて、この食材は冷やしておいた方が美味しいだとか、ザラザラ舌触りが気になるものがあったら取り除くとか、ちゃんと下味がないといけないものはつけなくちゃいけないとか、小さいことが大事だなって気づきました。
なので、それをもうちょっとこれからも徹底していこうかなという気づきになりました。」
「忙しい人にはおすすめしたい。忙しいママとか。でもその先に、忙しいけど丁寧に生きたいとか、もうちょっと物を減らしていきたい、身軽に生きたいって思っている方がいれば、入口としてはすごく良いんじゃないかなって思います。」
<PROFILE>
有田千幸
国際薬膳師、家庭薬膳アドバイザー、ライター。中医薬膳の考え方をベースとした台湾朝ごはんや植物性スイーツの提供、企業のレシピ開発などに従事。