CART IS EMPTY
カートに商品が入っておりません
Less is beauty
カートに商品が入っておりません
【記憶に香る、あの場所へ。】 #06 Arbor Onomichi (広島県尾道市)
広島県尾道市、坂と路地と寺社仏閣が重なり合う街の中心部に佇む「Arbor Onomichi」は、Backpackers’ Japanが初めて手がけるスモールホテルブランド「Arbor」の1号店。
中国銀行の旧支店を改装したその空間は、手仕事の温度感を大切に、丁寧に積み上げられています。
「街とともに、Arborで過ごす時間も旅の一部であってほしい。」
その想いは、空間の設計や、そこに置かれるものの選び方にも表れています。
Arbor Onomichi という場所をたどると、SENNの香りがここにある理由も、静かに見えてきます。
Arbor が生まれたきっかけは、国内各地を旅する中で感じた、ある種の「勿体なさ」にあると言います。

地方都市には魅力的な食、クラフト、自然がある。それなのに、その日の夜に泊まれる場所といえばビジネスホテルか、館内完結型の高級旅館しかない。「街全体を一緒に楽しめるホテル」がない、という課題感がArborの出発点です。
「宿は滞在時間が長い場所だからこそ、そこが果たす役割やポテンシャルは非常に大きいと考えています。」
地方らしい体験をして、夜に帰る宿でその熱量が冷めてしまう。Arborはそういった感覚をなくし、同時に宿から見る街の姿を積極的に伝えていきたい、という思いから生まれた場所なのです。
施設名「Arbor」はラテン語由来の英語で「東屋」「高い樹木」を意味し、コンセプトは「Slow Blend」。街に根付き、ゆっくりとつくられる関係性や場所が、ながく続いていくこと。その土地にもともとあるものや新しくできるもの等、あらゆる要素の中で、本来別に存在していたものが自然と交わっていくきっかけとなること。それらがゆっくり混ざり、育っていく — そんな意志が込められています。

Arbor Onomichiの舞台となったのは、尾道市内に残る中国銀行の旧支店。
手仕事による重厚な外観と内装を持つ建物です。

「完成形を先に思い描いてアイデアを膨らませるのではなく、まずは建物そのものを丁寧に観察し、その場所が持つ空気や魅力を感じ取ることを大切にしました。物件が本来持っている個性と、Backpackers’ Japanらしさの両方を活かせるような視点でデザインを考えています。」
「今回のプロジェクトでは、この建物や尾道という街がもともと持つ要素と、ブランドコンセプトが表現したい世界観をどうつなぐかを意識しました。そのために必要だと感じたことは、ジャンルにとらわれず一つひとつ形にしています。
建物には、石を削り出して仕上げた部分など、当時の職人の手仕事が数多く残されていました。そうした背景を尊重しながら、ヴィンテージ家具や作家の作品を取り入れ、細部の仕上げや使い心地にまで目を配ることで、人の手による温もりが感じられる空間へと丁寧に整えていきました。」
流行や型にはめることなく、その場所が持つ固有の温度感を引き出していく。
人や物がもともと持っている要素を磨き上げる、そのデザインの姿勢からは、空間だけでなく、流れる時間や余白まで丁寧に設計されているように感じました。

SENNをアメニティに選んだきっかけは、立ち上げに携わったaxcis nalfの高畑さんからのご紹介でした。

「ハンドソープやシャンプーといったアメニティは、食べ物の次に体に直接触れる、近いものという認識でとても大切にしたいという感覚がありました。担当者3人ほどで各社の特徴を並べ、徹底的に議論を重ねました。その中でSENNの香りは、Arborや尾道という場所に絶妙にフィットしていると感じました。」
最終的な決め手となったのは、「香りのボリューム感」でした。
「1日動いた夜のシャワー時や朝の目覚めに、心身をオン・オフに切り替えるスイッチとして、多すぎず少なすぎない絶妙なバランス。そして使用後に、自分自身を見つめるようなフラットな状態に戻れる感覚が決め手です。」

化粧室に置かれたハンドソープ 陽_hinata は、ラウンジを一時利用される方の日常にも、静かに溶け込んでいます。お客さまが手を洗ったあと、その香りに引き寄せられるようにショップで商品を手に取る方もいます。
宿泊だけでなく、街の一部として開かれたArbor Onomichiだからこそ、SENNとの出会いもまた自然に生まれていました。

ホテル全体のデザインディレクションを担当した須藤さんは、オールインワンシャンプーを使い続けるなかで、あるひとつの変化に気づきました。

「シャンプーとトリートメントの2回の作業が1回に減ることで、単純な時短になるだけでなく、『1回で済む分、より丁寧に洗おう』という意識に自然と変化したんです。引き算をすることで、残った1回の質が深まる体験は、まさにコンセプトを体現していると感じました。」
Arborのスタートアップマネージャーの布垣さんもまた、Arbor Onomichiの立ち上がる景色を見ながら同じことを感じていました。
「モノを過剰に置きすぎたり、要素を詰め込みすぎたりはしていません。ホテルの中だけで滞在を完結させず、街の回遊を楽しんでほしいというコンセプトがあるからです。」
減らすことで、残るものがより深くなる。
そして、街そのものが宿の一部になる。
SENNが大切にする「Less is beauty」と、Arbor Onomichiが体現する引き算の設計は、
静かに響き合っていました。

<ABOUT>
Arbor Onomichi
Backpackers’ Japanが展開するスモールホテル。その土地・街全体を旅人とともに楽しむことをコンセプトに、2026年春、広島県尾道市に第1号店をオープン。
広島県尾道市十四日元町4-9
> HP / Reservation
Instagram:@arbor_onomichi
須藤 修
合同会社根を這う 代表 / デザイナー
施設のデザインディレクションと空間デザイン、FF&E関係のセレクトおよびデザインを担当。ブランド開発の初期段階からネーミングやグラフィックデザイナーの選定など、クリエイティブの視点で携わる。
布垣 陸
Backpackers’ Japan Arbor Onomichi
スタートアップマネージャー
バリスタとしての経験を活かしながら、現場のオペレーション構築とスタッフマネジメントを担う。2026年2月より尾道在住。
<SENN お取り扱いアイテム>
STAY(客室)
SHOP
