CART IS EMPTY
カートに商品が入っておりません
Less is beauty
カートに商品が入っておりません
移ろいゆく暮らしの詩集。/ 菅原敏
雑誌「BRUTUS」での連載を中心に、近年の代表作を月ごとの目次に分けて収められた詩集。
水槽のようなベッドシーツのような帯、カバーを取ると現れる素肌の表紙。
ページをめくると、突如現れる薄紙。
巻末に袋とじされた〔電話朗読室〕。(書かれた番号に電話をかけると菅原さんに一篇詩を朗読してもらえるという、どきどきする贅沢な読者特典)
文字、紙、音と、小さなユーモアたちで、
12ヶ月の季節の中で移ろいゆく暮らしが、描かれています。
このカーテンのかたちが
いまの俺の幸せのかたち
かもしれないかもしれない
(九月「裏窓」より)
淡々と過ぎていく静かな日常と、そこに入り込む季節の移ろい、暮らしの移ろい。
変わらないようでいて、どうしようもなく変わっていってしまう時間の儚さに、心がじんわりとうずく。
どこに住もうと だれと住もうと
今日も一日
いやおうなしに24時間分
年をとってしまう
(二月「わたしはりんご」より)
あっという間に過ぎゆく日々。重ねた年月を、軽やかに脱いで
いつのまにか素っ裸な自分の心を見つめている、そんな一冊です。
<著者プロフィール>
菅原敏
詩人。2011年、アメリカの出版社PRE/POSTより詩集『裸でベランダ/ウサギと女たち』をリリース。以降、執筆活動を軸にラジオでの朗読や歌詞提供、欧米やロシアでの海外公演など幅広く詩を表現。近著に『かのひと 超訳世界恋愛詩集』(東京新聞)、燃やすとレモンの香る詩集『果実は空に投げ たくさんの星をつくること』(mitosaya)。東京藝術大学 デザイン科 非常勤講師。
Instagram:@sugawarabin